タクラマカン ～赤い砂漠の呪縛～

年老いた母と二人暮らしをしながら細々と暮らすテシクに、別れた妻と息子が一人いた。生活苦から彼は、古びた空家に忍び込み、家財や便器、銅線などを盗み売りさばいていたのだった。　そんな中、昔の同僚の誘いから、見知らぬ女性らと一緒にお酒を飲むことに。 　彼女らの前で、本職を明かせないテシクはそんな素振りは一切みせず、逆に金持ちを装う。そんな彼に惹かれていくスウン。　お酒に酔った二人は一夜を共にしてしまう。しかし、スウンの体には借金取からつけられた刻印があり、それを見たて見て驚くきを隠せないでいた…。 　スウンには一緒に暮らす恋人がいた。その恋人はストリートミュージシャンの“女性”だった。 　二人は、互いに愛を育みながら彼女らだけの独特な世界で暮らしていた。　ある日、スウンが家に帰ってこないことを知ったジョンジンは、心配になり何度も連絡するも一向に連絡がとれず、焦った彼女はついに…。徐々にすれ違っていく二人の感情。　世知辛い世の中に対する鬱憤が爆発するとき、人は一体どんな行動をとるのだろうか…。抜け出すことが出来ない人生のタクラマカンに迷い込んだ3人の運命は…。