26歳のバリー・アレンはセントラル・シティの警察署で科学捜査官として働く、平凡な人生を歩んでいた。そして自分の育ての親ジョー・ウェスト刑事の娘であり、親友のアイリス・ウェストに密かな恋心を抱いていた。実は15年前、バリーの母が殺され、バリーの父ヘンリー・アレンがその容疑者として逮捕され、終身刑を言い渡されたとき、バリーはウェストに引き取られたのだった。だがバリーは、真犯人が自分の父ではなく、謎の“黄色いスーツの男”だとずっと言い続けてきた。そしてある日、STAR(スター)ラボの粒子加速器が大爆発し、雷に打たれたバリーはダークマターの影響を受け、超スピードで動く能力を得て、世界一速い男になる。だがその夜、特殊な能力を得たのはバリーだけではなかった。ダークマターはメタヒューマンをも生みだし、メタヒューマンたちは、それぞれの特殊能力でセントラル・シティを破壊していく。バリーは、強大な脅威たちからセントラル・シティの住民を守るため、ケイトリン・スノー、シスコ・ラモン、ウェルズ博士など、新たに友人となったSTAR(スター)の研究員たちから支えられながら、フラッシュとしての道を歩み出す。そして仲間たちの力を借りたバリーは、ついに“黄色いスーツの男”ことリバース・フラッシュを倒す。だがリバース・フラッシュとの壮絶な戦いで、時空に特異点ができてしまい、人類を脅威にさらす。
特異点によってセントラル・シティが滅びるのを無事防いだバリーは、事態はこれ以上ひどくならないだろうと考える。だがジェイ・ギャリックの登場で、特異点は異世界の地球、アース2への入り口となっていたことが判明する。アース2はズームという俊足で邪悪な男によって恐怖に覆われており、この恐ろしい男はバリーを倒すために、アース2のメタヒューマン軍団をアース1へ送り込む。だがバリーは、かつての師匠であるウェルズ博士のアース2でのドッペルゲンガーから予想外の援助を受ける。一方シスコも粒子加速器のダークマターから影響を受けており、新たに得た能力を受け入れていた。バリーはヒーローとして戦おうとするが、愛する人たちの命を危険にさらしながら、自分の幸せを見つけようとすることの難しさに悩む。えん罪で終身刑になっていた父のヘンリー・アレンが釈放され、彼と過ごすことで少し元気づけられるバリーだったが、目の前でズームにヘンリーを殺害され、精神の安定が崩れてしまう。
怒りで見境がなくなってしまったバリーは、知らぬ間にズームの罠にはまっていくが、ズームの真の目的が“異世界にあるすべてのアースを破壊する”ことだと見抜く。一世一代の走りをするバリーは、ついにズームより優位に立ち、彼を倒す。だが勝利を喜べないバリーは、世界が震撼するような決断をする――彼は時空を超えて過去へ戻ったのだ。母親が殺された夜に戻ったバリーは、彼女がリバース・フラッシュに殺されるのを阻止し、自分のこれまでの過去を変えてしまう。そして同時に未来も変えてしまうのだった。
もし自分が欲しいものすべてが手に入れるなら、何を犠牲にするだろうか? サード・シーズン第1話で、バリーは夢の生活をしている。両親が生きており、アイリス・ウェストをデートに誘った彼は、ついに普通の男としての人生を歩むことができる。キッドフラッシュという新たな俊足の男が、セントラル・シティの平和を守っているからだ。だが、バリーが過去に戻って未来を変える前の記憶を忘れ始めた頃、リバース・フラッシュが現われて彼をあざ笑う。バリーがこのまま異世界のアースに住み続けるのであれば、バリーと彼の愛する人たちに深刻な影響が及ぶと警告してきたのだ。前のアースでの記憶が薄れていくとともに、バリーの能力も弱まっていくのだと言う。そして、大惨事が起きたとき、バリーは決断を下さなければならなくなる。今の世界でバリー・アレンとして生きていくのか、それとも元の世界に戻ってフラッシュとして生きていくのか。
