全話第1怪 呪書と乙女と誕生日24分 3日間 220 pt 〜閑古鳥が鳴くみどり書店で、今日も仕事と不毛な無駄話に勤しむ菫子と化野。 そこへ現れた店長は、明日が誕生日の菫子に“逆万引きの本”を渡す。 いつ、誰が置いていったのか分からない、出所不明な不気味な本。 深夜0時を過ぎ、28歳になった菫子はふと、その本を読んでしまうのだが……。
全話第2怪 校舎とよだれと団地妻24分 3日間 220 pt 〜月読の変若水の呪いで“変若人”となり、自在に若返ることができるようになった菫子。 時を同じくして化野の妹の乙は、自身の通う学校で怪異の気配を察知していた。 奇妙な理由で不登校者が続出するコオネ女学院に、菫子は乙の友達のふりをして潜入することに。 若かりし制服姿での女子校ライフに舞い上がる菫子だったが……。
全話第3怪 角といじめと髪飾り24分 3日間 220 pt 〜早くに両親を失った畦目は、田舎に暮らす祖母のもとで育った。 貧しくも穏やかで優しい日々を送っていたが、周囲からの当たりは強く畦目はひどくいじめられた。 その過去から、教員になっていじめをなくすことを強く願っていた。 菫子からヨダレカケの話を聞いた化野は怪異の存在を確信し、怪異を捕らえるための作戦を決行する。
全話第4怪 お風呂と掃除とサプライズ24分 3日間 220 pt 〜今日も化野という閑古鳥が鳴くみどり書店。 そこへ畦目がやって来て、憑き物が落ちたように話すが、頭にはいまだにツノが生えたままだった……。 そんな平穏な日常に戻り、休日を執筆活動に費やしていた菫子。 花見酒で創作意欲を整えていると、化野から「2、3日、乙を預かってほしい」と連絡が入り、玄関には乙が立っていた。
全話第5怪 下着とお菓子と紅い服24分 3日間 220 pt 〜化野が時空のおっさんの元を訪れているあいだ乙を預かることになり、ここぞとばかりにコオネ女学院に乗り込む菫子。 おしゃべりをしながらお菓子を食べて青春を謳歌し、その夜は銭湯でばったり畦目に遭遇して3人で一緒に過ごすことになった。 しかし、穏やかな時間もつかの間、新たな怪異の影が菫子と乙に忍び寄っていた……。
全話第6怪 怪異とメイドとお嬢様24分 3日間 220 pt 〜一年前の雨の日に行方不明になったトモコを探しているというシズク。最後のビデオ通話に映った赤い服から、化野は怪異を台湾の有名な都市伝説“紅衣少女孩”と予測する。ただ、紅衣少女孩の怪談に、ノックや雨の要素がないのが気がかりで……。乙はシズクを助けたい一心で、過保護に心配する化野を振り払って捜索を始める。
全話第7怪 駅とはさみとヘアカット24分 3日間 220 pt 〜海を越えて変質した紅衣少女孩は、雨の日にノックに応じた生者を取り殺し、さらには生者と入れ替わって成仏する“替死鬼”の特性をあわせ持つ怪異になっていた。 それを知りながらシズクは、放置子で行き場をなくしていた自分を、家のドアを開けて招き入れてくれたトモコを解放しようと紅衣少女孩のノックに応じてしまう……。
全話第8怪 本と不倫と人魚姫24分 3日間 220 pt 〜幼い頃の菫子は、口下手でトラブルを起こしやすい子どもだった。その日も友達とケンカをして逃げ出してしまい、走るうちに辿り着いたのが“玉心堂書店”だった。 店主の女性は本を読んで涙を流し、菫子にも本を薦めた。店に入り浸って読書に没頭するようになった菫子に、店主はうまく喋るために「文章を書いてごらん」と助言する。
全話第9怪 夢とダンスと付喪神24分 3日間 220 pt 〜乙の友達でアイドルになることを夢見るのどか。しかし病院の令嬢で将来を嘱望されるのどかは、家では家庭教師と勉強ばかりの日々を送っていた。 親の期待を裏切って夢を追う勇気が出ない……そんな彼女の癒しが、人気VTuberの姫魚よるむん。いつも生配信を見て励まされていたが、ある日、突然よるむんの引退が発表されて……。
全話第10怪 ライブと呪いと中の人24分 3日間 220 pt 〜よるむんが人気配信者の配信を次々とジャックし始めて、騒ぎは急速に拡大する。 のどかだけでも助けようとする化野だったが、よるむんをかばって拒絶するのどか。 そこへ、畦目が車椅子に乗った女性を連れてきた。彼女はVTuberとしてよるむんに声を当てる“中の人”で、よるむんを止めるために力を貸してほしいと語り始める。
全話第11怪 猫と水着と黒法師24分 3日間 220 pt 〜化野が菫子と河原の土手道を歩いていると、いつの間にか河原は異空間になっていた。スマホが鳴り、時空のおっさんの警告とともに現れたのは、街の怪異を仕切る“猫の王”。危うく殺されそうになる化野だったが、菫子の日頃の行いが功を奏して見逃してもらい……。化野はよるむんの件で得た呪物を携えて、きさらぎ駅へ向かう。
全話第12怪 切符と動画と神隠し24分 3日間 220 pt 〜菫子の前から化野が消えた。 乙は元の世界に帰る前に畦目の家を訪れ、ひとつのお願いをする。 電車に乗る日、きさらぎ駅に戻ると、そこに猫の王が現れた。 化野が止めに入ったが、猫の王との対話で10年ものあいだ忘れていた真実を思い出す乙。 ホームに向かう道中で、ためらいながら乙は “化野蓮という怪異”に語りかける……。