箱の中の女　処女いけにえ

真夏の銀座通り、遅々として動かない車の群れ、汗をしたたらせながら歩く男や女の姿をボンヤリと見つめる男・高橋勇一(40)と女・高橋由起子(32)、二人は、フロントガラスを除き三方をマジックミラーにしたキャンピングカーの中で、ヌラヌラと汗を光らせ快感を貪りあっていた。 勇一は生徒への体罰で中学をクビになった元教師。由起子は二年前、愛人を刺した前科がある。 二人のキャンピングカーは、街々をかけぬけ、そしてその中では、一組の男女がSEXにふけっている。しかし二人のこうした生活にも、そろそろ倦怠が見え始めた、二人は新たな刺激を求めていた。 激しい夕立の中を、キャンピングカーが走ってくる。そしてある銀行の前、ワンピース姿の娘が雨やどりをしているのを勇一の視線がとらえた。由起子が車から出て、娘に声をかける。「家の近くまで送らせて」