現実主義勇者の王国再建記 第二部
21話 蝦で鯛を釣ろうとしたら鮫が掛かった
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画質についてあらすじ
ロロアの登場によってアミドニアとエルフリーデン王国の状況はさらに複雑になる。ソーマすら想定していなかった結果。これを受けてグラン・ケイオス帝国の女皇マリア・ユーフォリアとソーマの会談が開かれることに……。
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本編
ガイウスの息子ユリウスは、大国グラン・ケイオス帝国の威を背景にかつての自領ヴァンをソーマの手から取り戻そうとする。その交渉の全権を与えられたのは、女皇マリアの妹ジャンヌ・ユーフォリアであった。
ジャンヌとの交渉はつづく。もはや交渉はユリウスのものではなく、グラン・ケイオス帝国とエルフリーデン王国のものだった。そして、ジャンヌはソーマの中に、新しい未来を、新しい世界の姿を見る。
グラン・ケイオス帝国の仲介の結果、ヴァンはユリウスの元に返還されることになる。高額な賠償金を引き換えにして。ソーマは未だ多くの問題が残るエルフリーデン王国へと帰還していく……。
内乱、さらにはアミドニアとの戦いに勝利したソーマ。だが、それはゲオルグという男の献身の上に成り立ったものであった。しかし、法は法。ソーマは彼に対し厳しい裁きをくださねばならなかった。
さまざまな困難を乗り越え、ソーマはなんとか戦乱の後処理を終える。だが、彼には言い知れぬ疲労が忍び寄っていた。人の上に立たねばならない者のみが背負う苦悩と重圧。それは彼ひとりで抱えきれるものではなく……。
近衛騎士団のルドウィンの幼なじみジーニャは稀代のマッドサイエンティストであった。その発明は、科学技術が発達した世界からやってきたソーマでさえ、驚き感嘆……そしてあきれ果てるようなものだった。
ユリウスに返還されたアミドニアの首都ヴァンでは、再び圧政が敷かれていた。民衆の不満は日に日に増していき、ついに反旗を翻すに至る。そのとき、ソーマの前にユリウスの妹ロロアが現れた。
ロロアの登場によってアミドニアとエルフリーデン王国の状況はさらに複雑になる。ソーマすら想定していなかった結果。これを受けてグラン・ケイオス帝国の女皇マリア・ユーフォリアとソーマの会談が開かれることに……。
フリードニア王国にジンジャー・カミュという奇妙な奴隷商がいた。彼は奴隷に清潔な衣服とじゅうぶんな食事を与え、さらには教育まで施してやった。それがゆくゆくは王国を揺るがすことになるとも知らずに……。
難民、それは現代社会も抱える難問のひとつである。そして、フリードニア王国もまた例外ではなかった。王都の壁の外には魔物の侵入によって国を追われた難民たちが集まり、キャンプを築いていたのである。
難民の元を訪れていたソーマたちは、難産の妊婦を助けることに。新しく生まれてくる命、それは難民たちの希望であり、未来への礎であったが、彼らのすべてがソーマの示す未来を受け入れるわけではなかった。
とある夜、リーシア、アイーシャ、ジュナ、ロロアといった婚約者たちに、エクセルは囁く。殿方の喜ばせ方をお教えしましょう、と突如始まった「花嫁育成講座」。ソーマと婚約者の秘密がつまびらかになる……。
大晦日の晩、ソーマは先代の王アルベルトに呼び出され、妃のエリシャと共に話をすることに。アルベルトの口から告げられる驚くべき真実。そして、「すべて」を知ったソーマの胸にこみ上げるのは……。