グリーンバーグ

ロジャー・グリーンバーグは40歳の迷える魂。知的だが言葉が辛辣で、しばしば人を攻撃してしまう。若い頃にはロサンゼルスでバンドを組み、レコード会社から契約の話も来たが、けってしまった。その後ニューヨークで大工の仕事をしている。今は精神科の病院を退院したばかりで「何もしないこと」を実践中。やることといえばクレームの手紙を書くぐらいだ。 弟フィリップの一家が旅行の間、ロジャーは飼い犬の面倒を見るため、以前暮らしていたロサンゼルスに戻る。そこで旧友たちと再会。彼らはそれぞれ別居など大人の問題を抱えており、過去から抜け出せないロジャーとは隔たりがあった。バンド仲間のアイバンはロジャーに親切にするが、バンド決裂のわだかまりは消えていなかった。ロジャーは昔の恋人ベスに対してほのかな期待を抱くが…