魚屋の仙吉(柴田てる彦(「てる」は人偏に光))と許嫁のお咲(西山恵子)は、小さいながらも自前の魚屋を開こうと苦労して得た土地を、備中屋(浜田寅彦)に横取りされてしまった。
仙吉は備中屋に抗議しようとして、実は備中屋が仙吉の土地に、勘定吟味方平田石見守(西沢利明)の別宅を建ててやろうとしていること、また平田は人の嫌がる佐渡金山奉行を志願し、備中屋と組んで金の横流しを企らんでいることを知る。このネタを利用して、仙吉は備中屋を脅そうとして逆に捕えられ、佐渡金山へ送られる破目になってしまう。
生木をさかれたお咲は、備中屋のかごを襲って果さず、つかまえられて平田の手ごめにあい、首を吊ってしまう。備中屋からお咲の死体処理を請負った錠は、お咲の着物の襟から主水宛の書状と一両を見つけ、これを仕置料に主水らは佐渡へ旅立つ。