デリバリー

二十歳の若き店長・早希(鈴木つく詩)が四人の配達員と、一人の強面シェフと共に営む宅配専門のピザ店「キャッツ＆＆ドッグス」。この店の特徴は、どんな注文にでも応えることだ。具体的なトッピングは勿論、「ハッピーになれるピザ」や「世界平和のピザ」など、イメージだけのオーダーもOK。だが、その自由奔放な注文によって次々ととんでもないトラブルに巻き込まれてしまう。 クールガイである真治(藤田富)がデリバリーしたのは一流ホテルの一室。そこには年上の女が一人。注文したのは「長いお別れに似合うピザ」。女は今日を最後に日本を離れるのだという。一万円の札束がぎっしりと詰まった旅行ケースを持って。この金は一体…。 配達員のリーダー・達也(長濱慎)が若いカップルの住むアパートへ届けたピザは「永遠の愛を誓った二人の為のピザ」だ。しかし、そこで達也は幸せいっぱいな筈の女から「助けて」とのメッセージを受け取ってしまう。 そして、店長の早希にも命をかけたデリバリーの時が訪れる。実は、早希がこのピザ店をやっている理由は、ある男からのピザの注文を待つ為であったのだ。その男とは一体誰なのか? そして、その男しか注文しないピザとはどんなピザなのか?