郷里の丹波篠山で塾講師をしている波多野は、音信不通になっているかつての教え子・ゆかりの行方を追って、12年ぶりに東京へ足を踏み入れた。かつて名門校・敬愛女学園の教師をしていた彼は、生徒の雅子との恋愛がスキャンダルとなり、教職を追われた過去をいまなお引きずっている。ゆかりが暮らしていたマンションを訪れた波多野は、そこで何者かが物色した痕跡を発見。失踪の背後に何か事件が関わっていると感じる。その後、雅子が切り盛りしているバーへ辿り着き、長い歳月を経て再会を果たす二人。それをきっかけに、波多野はさらなる事件の渦中に巻き込まれていく・・・。