タイガーマスク(第1話~第100話)
第40話 凱旋 不死身の虎
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画質についてあらすじ
アジア王座を勝ち取って帰国したタイガーを、ジャイアント馬場やちびっこハウスの子供たちや嵐虎之介といった面々が、暖かく出迎えた。しかしタイガーは、必殺技のウルトラタイガードロップを失ったせいで心が晴れない。帰国後第一戦でも、自信のなさから黄色い悪魔時代のラフファイトに走ってしまう。
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本編
横浜港にひとりの男が降り立った。復讐に燃える男の名はマイク。かつて悪役時代のタイガーに再起不能にされた、ジャック・ブリスコの弟だった。日本プロレスの道場に単身乗り込んできた彼は、馬場にタイガーとの試合を組むよう頼む。断られた彼の前にミスターXが現れ、彼を新たな刺客・赤い牙に仕立て上げる。
ワールドリーグ戦のツアーも終盤に差しかかった頃、タイガーはドン・ルカーチとターザン・メイラー組の凶器攻撃によって胸を負傷してしまう。医者から絶対安静を言い渡されるが、2日後には優勝戦線生き残りを賭けた大事な一戦が控えていた。そんな時、彼は病気の祖父と2人で暮らす漁師・明と出会う。
直人がツアー先で訪れた孤児院には、ちづるという盲目の少女がいた。手術を受けて目を治すには大金が必要らしい。一方、虎の穴ではタイガー抹殺のための最大の罠「覆面ワールドリーグ戦」の準備が着々と進められていた。優勝賞金は10万ドル。ちづるを始めとする孤児を1人でも救いたい直人は、出場すべきかどうか迷う。
日本プロレスを脱退したタイガーは、ファンの非難を浴びながら覆面ワールドリーグ戦への出場を強行。しかしそのリングは、あらゆる反則が自由に行える四角い地獄だった。それでもフェアプレイを貫き通すと決意するタイガーだったが、第一の刺客ミスター・ノーを相手に、攻め手を欠いて防戦一方になってしまう。
覆面リーグも4戦目に入り、タイガーは吸血鬼ドラキュラを相手にパイルドライバーを決めて勝利を奪った。出場選手中最強の呼び声も高いザ・ライオンマンも、順当に勝ち星を重ねている。連日の死闘に疲労困憊のままリングに上がり続けるタイガーの前に、怪光線で視界を奪う難敵、ゴールデン・マスクが立ちはだかる。
謎の巨人マスクマン、ザ・グレートゼブラが覆面リーグに乱入。彼はザ・ライオンマンを挑発し、タイガーとの決勝戦はタッグマッチにするよう要求して受け入れられる。タイガーはゼブラを虎の穴からの刺客ではないかと怪しみながら、満身創痍のままライオンマンとザ・エジプトミイラのタッグに立ち向かってゆく。
覆面リーグ以来、タイガーの体には黄色い悪魔時代の反則技が甦ってしまった。彼は一刻も早く正しいレスリングの技を取り戻したいと苦悩する。その頃、孤児院では、ちづるを盲学校に通わせることが決まっていた。施設の仲間との悲しい別れに耐えるちづるのもとに、差出人に「A」とだけ記された書留が届く。
虎の穴が組織の抜本的な変革に乗り出した。近代的な設備の設置、多額の契約金によるスカウト、無意味なしごきの排除などを断行し、従来とは全く違う合理的な秘密結社を着実に完成させてゆく。そんなことなど知るよしもないタイガーは、日本プロレスに復帰し、苦戦する馬場をフェアプレイでサポートしていた。
実力派の悪役ストロング・アームが来日し、覆面チャンピオンであるタイガーに挑戦状を叩きつけた。彼の正体は、虎の穴の名コーチ・鉄腕ジョー。かつて直人に目をかけていた彼は、弟子が組織を裏切ったのが許せずにいたのだ。強力な必殺技を持つ敵の挑戦に、これといった決め技を持たないタイガーは動揺を隠せない。
必殺技の開発に苦慮するタイガーを連れ、ジャイアント馬場は嵐虎之介を訪ねる。嵐老人は必殺技を編み出すことの難しさを説き、タイガーに日本プロレスの父・力道山の苦闘の日々を話して聞かせる。伝説のレスラー力道山にも、一からプロレスを始め、技を極めんとして血まみれの特訓に励んだ日々があったのだ。
南米出身の天才レスラー・アポロン兄弟が来日した。弟のウルサスが日本マット界を荒らし回り、兄のスターは嵐老人に面会。タイガーはというと、大雪山にこもり、必殺技を編み出すために猛特訓を重ねていた。極寒の中、何かをつかむために、落下してくる巨大な雪玉に命を賭して立ち向かい続けるのだが…。
タイガーは大雪山の猛特訓から帰還し、ウルサスに闘いを挑む。1本目はあえて勝ちを譲って心の隙を誘うと、反則攻撃に苦戦しながらも、敵の突進力と体重を利用した必殺技でノックアウト勝利をおさめるのだった。名付けてウルトラタイガードロップ! 弟を倒されたスターは怒り、タイガーに復讐を宣言する。
スター・アポロンの実力は、直人の想像を遙かに超えていた。焦りを感じた彼は、心の安らぎを求めてチビッコハウスを訪れる。毅然と生きるルリ子の姿を見て、くすぶっていた闘志が再び燃え立つのだった。アポロンもウルトラタイガードロップ封じの特訓を敢行し、いよいよ二大レスラー激突の時がやって来る。
近代化を遂げた虎の穴の本部では、次代の悪役レスラーの養成が進められていた。その中には日本人の少年・高岡拳太郎の姿もあった。契約金で病弱な母親に治療を受けさせるために、虎の穴の一員となったのだ。その母も幼い妹を残して死んでしまった。ミスターXは彼の境遇を逆手にとり、タイガーへの憎悪を焚きつける。
タイガーは悪役時代の汚れた過去を恥じるあまり、全アジア王座決定戦への出場を辞退しようとしていた。そんな彼に、ジャイアント馬場は自らの歩んできた道を語り出す。不運なケガでプロ野球の夢を断念した彼は、レスラーとなって厳しい特訓に耐え抜き、差別と偏見にさらされてもなお技を磨き続けてきたのだった。
タイガーは日本代表選手として全アジア王座決定戦に出場することを決め、開催地のインドへと発った。開催を発表した馬場のもとには、ミスター"?"も出場を決めたとの報せが飛び込んでくる。ミスター"?"は人間離れした強さを誇り、世界各地のマットに乱入しては勝利をさらってゆく幻のレスラーだった。
全アジア王座決定戦が始まった。タイガー初戦の相手は、インド代表のスノーシン。ヒマラヤの雪男と噂される、驚異の怪力ファイターだ。大きなダメージを負ったタイガーは、何とか時間切れに持ち込んで体力の回復を図る。大会ルールにより延長戦が開始。疲れを知らないスノーシンの肉体に、驚くべき変化が現れた。
韓国代表のキム・イルこと大木金太郎は、カルメンZとの流血の激闘をコブラツイストで制した。ピンチに陥ってもなお、必殺技の原爆頭突きを使わなかったのは何故か? ミスター"?"はウルトラタイガードロップを必ず破ってみせると宣言し、大木は自らの必殺技を封印した…この2つの大きな謎に、タイガーは困惑する。
タイガーマスクとミスター"?"が、ついに直接対決の時を迎えた。苦戦するタイガーのしかけたウルトラタイガードロップを、ミスター"?"は予告通りにあっさりと破る。窮地に追い込まれ、気力だけで闘い続けるタイガーに、大木が大逆転の秘策を与える。それこそがタイガーを悩ませ続けた2つの謎の答えだった。
アジア王座を勝ち取って帰国したタイガーを、ジャイアント馬場やちびっこハウスの子供たちや嵐虎之介といった面々が、暖かく出迎えた。しかしタイガーは、必殺技のウルトラタイガードロップを失ったせいで心が晴れない。帰国後第一戦でも、自信のなさから黄色い悪魔時代のラフファイトに走ってしまう。