漆黒の歴史を描きだした、現代絵画の巨匠、シン・スンナムの物語
●申順南(シン・スンナム)の絵画:申順南(ロシア名、ニコライ・セルゲイビッチ)画伯は、近代、ウズベキスタンの画壇において偉大な画業を積み上げた。彼は旧ソ連時代、ソビエト連邦美術アカデミー正会員として旺盛な制作活動の末に数々の名品を生み出し、それらがロシアのトレチャコフ美術館、ウズベキスタンのタシケント国立美術館などに所蔵されている。一方、彼には旧ソビエト時代に長きに渡り実施された検閲の為、公的な場所で発表できなかった数多くの「歴史に埋もれた名品」があった。その代表作が、縦3m横44mになる大作「レクイエム」である。その作品は、スターリンの統治時代に沿海州から中央アジアに強制移住させられたコリアンの壮烈な物語を一生涯かけて描き出したものである。「レクイエム」を含めた多くの作品は1997年、韓国国立現代美術館に招待され、祖国での壮大な展覧会が開かれた。●語り部の証言:強制移住から定住に至る、苦難の歳月をシワに刻ませた移住1世の生々しい証言と、約100年の間に蓄積された歴史的資料映像がシン画伯の絵画の中によみがえる。●映画音楽:世界的なチェリスト、チョン・ミョンファの演奏曲が含まれたオリジナル・サウンドトラック。●フィルム撮影:フィルムでつづられたドキュメンタリー映画である。