「明日のハナコ」は、2021年福井県の高校の演劇大会で、コロナ禍無観客の中で上演されました。その後、なんとも不幸なことになってしまいました。大会のテレビで中継が予定されていたのですが、「ハナコ」だけが放送されず、脚本集は生徒さんが読めないように顧問の先生が預かり、未だ収録されたDVDは作者の手に渡っていません。
理由は「個人を特定や、原発という繊細な問題の扱い方、差別用語の使用などについて懸念している」とのことのようです。私たちは、高校演劇のために書かれたこの戯曲をあえて取り上げ、「問題」と戯曲の面白さを丸ごと伝えるために、あえてリーディング上演しました。
原発の町の高校の演劇部の二人の生徒が、この世界はいったいどうなるのだろう、自分たちはどうなるのだろう、何をすればいいんだろうと、原発の問題、生きる上で大切な誠実な問題を考え、不安と戦い成長していく物語です。
こちら、明日組は、二人の女子高校生役を女性が演じているバージョンです。当日のアフタートークに続き、別回に行われた作者玉村徹登壇のトークも収録。