名匠バリー・レヴィンソン監督×『インフェルノ』ベン・フォスター主演 最新作。愛する人に会いたい──その美しき願いが彼を野獣にした今こそ観るべき真実が名匠の手によって蘇る!
主人公のハリー・ハフトを演じるのは、世界的大ヒット作『ダ・ヴィンチ・コード』シリーズの第3作『インフェルノ』の敵役で、高く評価されたベン・フォスター。アウシュヴィッツ時代の過酷な状況を表すために28キロ減量し、その後、14年後のハリーを演じるために、5か月で元に戻した。収容所で次から次へと理不尽な選択を迫られるハリーを魂から湧き上がる怒りと悲しみで演じきると共に、愛のために生還した希望から罪悪感によってもたらされる絶望までも表現した。
婚約者を戦争で亡くし、ハリーに想いを寄せて結婚に至るが、最後の一線には入らせない彼に心を痛めるミリアムには、『ファントム・スレッド』のヴィッキー・クリープス。他者の弱さを包み込もうとする優しくも強い女性を体現した。その他、共演に、ピーター・サースガード、ジョン・レグイザモ、ダニー・デヴィートらハリウッドを支えてきた超絶個性派が顔をそろえた。
監督は『レインマン』でアカデミー賞(R)監督賞、ベルリン映画祭金熊賞に輝いたバリー・レヴィンソン。第2次世界大戦中、終戦後、60年代の3つの時代を行き来しながら、人間存在の崇高さと恐ろしさに容赦なく迫った。哀愁をまといながらも力強いスコアは、アカデミー賞(R)に12回ノミネートされ、そのうち『レインマン』と『DUNE/デューン 砂の惑星』で2度受賞、映画音楽界のトップを走り続けてきたハンス・ジマー。
ナチスが余興のために催した賭けボクシングでユダヤ人同士が闘い、負けた者はその場で殺されたという事実は、ハリーの抱える過去の入り口にしかすぎなかった。扉の奥に隠されたさらなる慟哭の真実とは? 言葉を失いながらも、その先に待つ無償の愛に救われる究極のドラマ。