フランスの国民的俳優ソフィー・マルソーが、オゾン組の個性際立つスタッフ&キャストと初コラボレーション
監督は、新作を発表するたびに異なるテーマで観る者を圧倒し、恐るべき才能と讃えられた、『まぼろし』や『8人の女たち』のフランソワ・オゾン。『グレース・オブ・ゴッド 告発の時』でベルリン国際映画祭銀熊賞に輝き、名匠の地位を確立した。すべての人にいつか必ず訪れる死をテーマとしながらも、ユーモアを忘れない会話劇とスタイリッシュな映像で、家族の愛とは何か、人生とは何かを軽やかに問いかける、涙と笑いあふれる感動のドラマを完成させた。
娘のエマニュエルには、『ラ・ブーム』の世界的大ヒットでスーパーアイドルとなり、『007/ワールド・イズ・ノット・イナフ』などのハリウッド超大作にも出演、フランスの国民的俳優として愛され続けるソフィー・マルソー。本音しか言わない父の言動に時には傷つきながらも、父を人として敬愛する娘を情感豊かに演じた。深刻な時にも父から受け継いだユーモアを忘れないエマニュエルの愛らしさが、マルソーの魅力でより一層引き立つ。
父のアンドレには、『愛を弾く女』や『恋するシャンソン』などで3度セザール賞に輝くフランス映画界の重鎮、アンドレ・デュソリエ。毒舌、頑固、ワガママ、いじわる、そのすべてのマイナスカードを魅力へと変貌させるアンドレというキャラクターを見事に体現している。エマニュエルの母で、夫のアンドレとは別居中のクロードには、『さざなみ』でアカデミー賞®︎にノミネートされたシャーロット・ランプリング。フランソワ・オゾン監督とは、『まぼろし』『スイミング・プール』『17歳』でタッグを組み、オゾン作品に深みと品格を与えてきた。エマニュエルの妹のパスカルには、『17歳』でセザール賞にノミネートされたジェラルディーヌ・ペラス。父と姉の絆に複雑な想いを抱き嫉妬することもあるが、こうと決めたら真っ直ぐな姉を慕う健気な妹を演じ、美しい姉妹愛で観る者を癒してくれる。