魔神英雄伝ワタル
第7話 オオカミ男はおマルがお好き!?
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画質についてあらすじ
普通の狼男は満月を見ると猛り狂う。しかし今回出てくるゼロニモは、満月をはじめとする丸いものを見ると、気分が和んで戦意をなくす。そのゼロニモの弱点を、ワタルがどう突いて行くかが見ものである。ヒミコが"忍法まん丸お月さま"で、タヌキ姿になって踊るのも必見!
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本編
頭にツノの生えた虎王登場。ヤンチャだけど一本気ないい奴である。たとえドアクダーの息子であっても…。龍神丸なしで、敵の魔神と戦うワタルの姿も見逃せない。公害に侵された世界でひとり、蝶のサナギを育てる少年ピノもいじらしい。妙なリアリティのある公害の世界はコワい。
虎王の"ヒミコをヨメにする"宣言は衝撃的だが微笑ましい。"復活の聖水"を得るため、我が身を犠牲にして行動するクラマがカッコいい。そのまま死んでしまうクラマだが、聖水のパワーで蘇る。しかも鳥になる前の人間の姿に戻って。龍神丸も龍王丸として復活する記念すべき回。
いつも元気なヒミコが花の毒で倒れてしまうという珍しいお話。それをきっかけに、今まで何度かワタルたちを助けてくれた幻神丸の正体が明らかになる。龍王丸が、鳳凰に変型して飛べることも判明する。今回からオープニング画面が変わり、虎王や幻龍斎が出てくるのにも注目だ。
ワタルと虎王のレース対決が見もの。ワタルはタマンゴに、虎王はジャレオンに乗って勝負する。虎王のねらいは"勝ってヒミコをヨメにすること"だ。最後は駆けっこで競走するふたり。しかし、優勝は意外な人物の手に…。スピードに命をかける敵キャラ・ハングリオンも面白い。
敵キャラとして、ヨメ・ハーンとムコ・ハーンが登場。養子でお婿に入り、嫁の尻に敷かれて苦労しているムコ…。そのせいか"養子(ヨーシ)"という言葉を聞くと逆上してキレるのが、悲しくも可笑しい。幻龍斎が、特技の紙細工でテントや飛行機を作って活躍する姿も見ものだ。
"ドラゴンシティの緑龍"という言葉が指すものの正体が、この回の最後にわかる。それまでワタルたちが、石碑の碑文解読などをして手がかりを探す過程が面白い。石碑を掘り出したりする作業は、またワタルと虎王の競争だ。なぜそこまでむきになって競走するのか…未だナゾだ。
地面はコンクリートで塗り固められたはずなのに、虎王がヒミコにくれたお菓子に蟻がたかる…そこから"ヨカッタネ"の種を埋めるべき地面を探し当てるという展開が絶妙。この回から、視聴者からアイディアを募集したヒミコの新忍法が登場。まずは"忍法パタパタ台風"である。
シバラクの女装はド迫力。オカマのようにも見えるが、本人はすっかり女になった気分だ。おねえ言葉で話したかと思うと、小指を立てて受話器を握ったり…。おまけに敵のビビデ・オージから一目ぼれされるという僥倖も。ワタルも女装しているが、こちらは真っ当な女の子に見える。
魔法で、ワタルがイヌに、シバラクがカバに、虎王がトラに変身してしまう。しかしそれぞれ変身した動物が似合っているような…!? 変身しなかった幻龍斎とヒミコが活躍する。なかでも視聴者のアイディアで生まれたヒミコの"新忍法まきウンちゃん"には、ド肝を抜かれる。必見!
パンクヘアーにギターをかかえたビビデ・セイキマ・ツーの、歌うようなしゃべりは聴きごたえあり。今までワタルが倒してきた敵の魔神たちの幽霊が合体した巨大魔神ゴーストン。いろんな顔が各所にくっついていてグロテスクだ。"忍法分身の術"でヒミコが披露する新体操は必見。
魔法のお菓子を食べて、幼児になってしまうワタルとシバラクと虎王。彼らの可愛らしい姿は、一目見たら忘れられないほど。その魔法をかけた張本人のビビデ・チビット・モレーテルは、大人だけれども幼児の服を着ておしゃぶりをくわえている。なんだか倒錯した世界である。
エッシャーの"だまし絵"を元ネタにした、アラ・ビアンの家のいろいろな罠は刺激的だ。大きな図体をしながら、母の愛情に飢え、愛情を求めているアラ・ビアンの姿がせつない。第六界層を元に戻すアイテム"千光の腕輪"を、ビビデ・ババ・デブーからどう奪還するかも見もの。
"魔時計"の恐ろしさに注目。時計の盤に首をはめこまれたシバラクと幻龍斎は、6時間後に時計の針(=ギロチンの刃)に首をはねられる仕組みだ。第1話以来、初めて現実の世界に戻るワタル(まやかしの現実だが)の、揺れる心情も見逃せない。ヒミコの時計脱出術にはびっくり。
魔風門のウマシカが出す難問に挑むワタルたち。"民謡"というヒミコの意外な特技が役に立つ。『ワタル』のエンディングテーマを歌うヒミコは要チェックだ。ワタルの頭も冴えていて"縄で風をつかまえる"という難問を解くウィットに富んだ方法には、感心させられる。
"最後までやりぬく意志"がないと、クリアできない魔天門。人生を思わせる深ーい味わいの第35話である。天から降りてきたロープをワタルが登り、下から他の人々もロープを登り始めるシーンは、芥川龍之介『蜘蛛の糸』風。シビアな話の中でヒミコのチアガール姿に心和む。
救世主ワタルが、敵キャラによって"悪い子"になってしまう。悪い子ワタルの邪悪な表情は見逃せない。わざと仲間の命を縮める行動にもハラハラ。その邪悪な心が、ヒミコの素朴なおまじないで元に戻るのも可笑しい。ニオー兄弟が『モスラの歌』のパロディを歌うシーンモある。
これまでの名シーン満載。ヒミコの忍法コーナーでは"まんまるお月さま""分身の術"など、ヒミコの可愛いオトボケ忍術を総括。ドアクダーキャラおもしろベスト5では、意外なキャラクターが第1位に輝く。虎王との気になる今後が大胆に予告されるのも、ニクい演出だ。
ブランド好きで男前、しかし借金まみれの怪傑ゾロリ登場。ゾロリの手下が、ゾロリに貸したわずかな金の回収に固執する姿が悲しい。ワタルの賞金と幻龍斎の賞金の大きな差は笑える。不思議な老人に案内されて訪れるチカボッコリ遺跡は、マヤ・アステカ文明を思わせる作りだ。
ワタルから"友だち"という言葉を教わって喜ぶ虎王。しかし、それもつかの間、ワタルが父ドアクダーの命を狙う張本人だと知ってしまう。喜びから驚愕、怒りへと変わる虎王の表情の変化は、痛ましい。水量が増して行く地下洞窟での、ヒミコの幼児体型ヌードはドキドキもの(!?)。
ワタルの龍王丸と虎王の邪虎丸の壮絶な一騎討ち。心を許していた友だち・ワタルに騙された…とカン違いしたまま、自らの心の痛みにどう決着をつけるか模索している虎王。ワタルの心中も察してあまりあるものが…。そこに分け入った白龍の言葉が、大きな救いになる回である。