原作は人気エッセイスト、森下典子が茶道教室に通う20年の日々を綴ったロングセラー。瑞々しく描かれる心象風景や青春像、 そして「お茶」がもたらす人生訓的な“気づき”の数々は、茶道経験者の枠を超え、様々な岐路に立つ読者にとって心の拠り所 となっている。主人公、典子を演じるのは黒木華。その卓越した演技力で、一人の女性の人生をたおやかに演じる。2018年は『 散り椿』『億男』『ビブリア古書堂の事件手帖』『来る』などに続けて出演し、実力派女優として映画界を牽引する存在となっ ている。監督・脚本は大森立嗣。初タッグとなるこの二人によって描き出される時の流れは、美しく、そして儚い。武田先生を 演じる樹木希林は「習い事の先生」という枠を大きく超えた人生の師匠として、大きな包容力で典子たちを導いていく。本作が 惜しくも樹木希林の遺作となってしまったが、本作にも様々なインスピレーションをもたらし、最後の最後までその生を全うし た女優・樹木希林の躍動に、この映画を通じて触れてほしい。そして、典子のいとこ・美智子役の多部未華子が、お茶室に飾ら れる一輪の花のように映画に彩りを与え、静かな物語に躍動感を与える。日本映画界屈指の実力派キャスト・スタッフで贈る、 一期一会の感動作がここに誕生した。 静かなお茶室で繰り広げられる、驚くべき精神の大冒険を丁寧に表現した、史上初となるお茶の映画に共感・絶賛の声が多数集 まり、劇場は大ヒット!各レビューサイトでも高得点をマークし、2018年度映画賞レースを席巻。日本アカデミー賞、報知映画 賞、日刊スポーツ映画大賞、キネマ旬報ベスト・テンなどで数多くの賞を受賞!2018年度を代表する一作となった。