全話非行少女114分 3日間 440 pt 〜十五才の若枝は、うす汚ないバーで酔客と酒をのんでいた。そしてヤケクソのように、他の女給のハイヒールをかっぱらってとび出してしまった。 一方、東京で仕事に失敗して郷里に帰っている二十一才の三郎は、職安所通いの空虚な毎日を送っていた。 この二人をおおう北陸の空は、彼らの心をあらわすかのように暗く陰うつだった。