驚異的な伝染力で視力を奪う奇病〈ブラインドネス(白の闇)〉が世界を恐怖と絶望に陥れる。
狂気と暴力が錯綜する極限下に、たった一人「見えている」女が紛れ込んでいた───。
カンヌのオープニングを飾った衝撃作『ブラインドネス』。ノーベル賞作家ジョゼ・サラマーゴの最高峰「白の闇」を原作に、鬼才フェルナンド・メイレレス監督が実力派俳優を迎えて全世界に放つ、超一級の心理パニック・サスペンス。
とある都会の街角。日本人の男が運転する車が交差点で立ち往生していた。
突然目の前が真っ白になり、完全に視力を失っていたのだ。親切な男に助けられ家まで送り届けられるが、そのまま車を持ち去られてしまう。
男は妻に付き添われ病院に。医者は、眼球に異常はなく原因はわからないと告げるが、各地では失明者が続出していた。
車泥棒も、そして、診察した医者までも。驚異的な感染力で拡がる〈ブラインドネス(白の闇)〉を封じ込める為、政府は緊急隔離政策を発動し、感染者の強制収容を始める。かつては精神病院だったという収容所に集められた感染者たち。その中にたった一人、何故か感染をまぬがれ「見えている」女がいた。夫の身を案じて紛れ込んだ医者の妻だった───。