「ガンジー」(82)「コーラスライン」(85)の名匠リチャード・アッテンボローが、「ガンジー」でアカデミー賞を総なめする前に手掛けたサイコ・サスペンスの秀作。精神に異常をきたした二重人格者の腹話術師が徐々に人形と一心同体化し、破滅への道を突き進んでいく過程をヒッチコック的サスペンス・タッチで描く。後に「羊たちの沈黙」(91)「ハンニバル」(00)でレクター博士を演じ絶賛されるアンソニー・ホプキンスが、その原点ともいえる狂気の精神異常者を怪演。また「チャイルド・プレイ」(88~)シリーズや「ドールズ」(87)などその後の人形ホラー映画の先駆的作品でもある。共演には「愛の狩人」(71)「Tommy/トミー」(75)のアン=マーグレット、「ロッキー」(76~)シリーズのでミッキー役でおなじみのバージェス・メレディスら。「大統領の陰謀」「マラソンマン」(76)の名脚本家ウィリアム・ゴールドマンが自身の原作を自ら脚色した。